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高市内閣改造は「政策」で見ると狙いが明確

官房副長官・国対委員長・規制改革担当の人事を読み解く【岸博幸】

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動画2026.09.18

内閣改造は、政策の視点で見ると狙いが明確

政治部の物差しでは見えない、人事の意図。

9月17日に高市政権の内閣改造が行われました。主要閣僚の多くが留任したこともあり、メディアの評価は決して高くありません。しかし政策の観点から見ると、一つひとつの人事には明確な狙いがあります。官房副長官、国対委員長、規制改革担当、法務大臣という4つの人事から、その意図を読み解きます。

本動画のポイント

  1. 主要閣僚の留任が多く、政治部中心のメディア評価は高くありませんが、政策の観点から見ると狙いの明確な改造です。
  2. 参議院側の官房副長官を、国会対策の経験が豊富な中西氏に交代し、参議院と官邸の関係改善を図っています。
  3. 党役員人事では、財務省出身ながら汗をかき発想も柔軟な村井英樹氏を国対委員長に抜擢しました。
  4. 一連の人事は、秋の臨時国会で消費税減税の法案を必ず通すという意思表示と読めます。
  5. 維新からの入閣が規制改革担当だったことは、改革で経済の生産性を上げる意思を示しています。
  6. 法務大臣の起用からは、外国人政策を強化していく姿勢が読み取れます。

01政治部の評価と、政策の視点

9月17日に行われた高市政権の内閣改造は、主要閣僚がおおむね留任となりました。マスメディアの評価は正直あまり高くなく、来年の総裁選をにらんだ人事だといった論評が目立ちます。

ただ、こうした評価は当然ながら各社の政治部が担っています。政治部が評価すると、どうしても政治の観点だけから見ることになり、評価は低くなりがちです。では政策の観点から見るとどうなのか。私は、この内閣改造はなかなか狙いが明確な改造だったと考えています。


02注目人事① 参議院側の官房副長官の交代

私が一番注目したのは、官邸で参議院側を担う官房副長官を交代したことです。

前日の党役員人事では、参議院の幹事長が石井氏から青木氏に代わりました。メディアは総理と石井氏がうまくいっていなかったと面白おかしく伝えていますが、実態としては、総理と参議院というより、参議院と官邸の関係がしっくりいっていなかったのだと思います。

同時に官邸側でも、参議院の官房副長官だった佐藤啓氏を交代させました。佐藤氏は非常に立派な方ですが、国会対策の経験が豊富だったわけではありません。そこで今回、参議院での国対経験が豊富な中西氏を起用しました。参議院と官邸の関係を良くしようという意図が、はっきりと表れた人事です。


03注目人事② 村井英樹氏を国対委員長に抜擢

前日の党役員人事では、村井英樹氏が国会対策委員長に抜擢されました。村井氏は財務省出身ですが、自民党に数多くいる財務省出身の国会議員のなかで、私が最も尊敬し信頼している方です。

理由は簡単で、財務省出身らしからぬほど一生懸命に汗をかき、発想も非常に柔軟だからです。こうした人物を国対委員長に据えたのは、国会対策をよりしっかり、円滑に進めようという判断だと思います。


04人事に込められた狙い

官邸の参議院側の官房副長官を代え、国対委員長に村井氏を抜擢する。いずれも、国会対策と、参議院と官邸の関係をうまく運ぼうという意思の表れです。

この秋の臨時国会で、消費税減税の法案を絶対に通すという意思表示なのだと思います。


05注目人事③ 維新からの入閣は規制改革担当

今回の内閣改造では、維新から入閣者が出ました。メディアはおおむね「維新が入った」という点だけを伝えていますが、私が非常に注目しているのは、そのポストが規制改革担当だったことです。

事前の予想では、副首都構想との関係から維新は総務大臣を担うのではないか、という見方もありました。しかし結局、落ち着き先は規制改革担当でした。これはとても良いことだと思います。維新はもともと改革政党です。一方で高市政権は、この1年、正直に言って規制改革や行政改革がほとんど進みませんでした。

維新が単に連立から1人入閣したというだけでなく、よりによって大事な規制改革を任された。これは、改革をしっかり進めて経済の生産性を上げていく、という高市総理の意思表示でもあると考えています。


06注目人事④ 法務大臣の起用

法務大臣には山下氏が起用されました。本当の意味でのプロを据えた人事です。夫婦別姓の問題以上に、外国人政策をしっかり強化していこうという意思表示だと受け止めています。


07政策面から見れば、評価していい内閣改造

主要閣僚がみな留任したことで、「代わり映えしない、つまらない改造だ」と見られがちです。しかし大事なポストには、しっかりと適任者を置いています。その意味で、今回の内閣改造は政策の面から見れば、なかなか評価していい、面白い改造だったと言えるのではないでしょうか。

※人事や政策に関する記述は、動画収録時点(2026年9月)の情報と説明に基づく見解です。最新の情報は政府・各党などが公表する内容をご確認ください。

複雑な政策を、生活の判断へ。

岸博幸公式動画チャンネルでは、経済・政策・地域の変化を、現場につながる視点から分かりやすくお伝えします。次回の更新もぜひご覧ください。

今後ともよろしくお願いいたします。

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岸 博幸慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 教授/経済評論家・コメンテーター

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